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河川浄化社会実験

昨年行われた芦田川環境マネジメントセンターによる「河川浄化社会実験」の結果が公表されました。結果はBOD5%減、水中のにごりが67%減、水中のリンが52%減少という成果を挙げたそうです。私は平成17年6月、当選後初めての市議会代表質問にて、日本一汚い大阪の大和川で行われた社会実験を例に挙げ、福山でも同様に取り組むよう求めてきたところです。少ない予算で最大の効果を挙げることを強調し、3年を経て実現したことになります。

さて、芦田川の水質汚濁はその原因の7 割が生活雑排水の流入によるものと言われています。この数字は本当でしょうか?これでは河口堰等の責任は3割しか無いことになります。何か汚濁の責任を市民に転嫁しているような気がしてなりません。確かに生活が豊かになったことにより食べ残しが増え、食生活の変化により油料理が増え、過剰な清潔意識により洗剤を大量に使うことにより川の汚濁が進んだのは間違いないでしょう。豊かな生活が川の汚濁を進めたとすれば、皮肉なことですが、最近の不景気は川の浄化を後押しするはずです。いずれにせよ芦田川の水質改善には、流域住民一人ひとりの水環境に対する問題意識と取り組みが非常に重要になります。そこでこの社会実験が流域全体に広まるよう、5つの取り組みをイラストで示しますので、皆さんもぜひ取り組んで下さい。                  <提供:芦田川環境マネジメントセンター>
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また、実験参加者アンケートでは、下水道整備を望む声が多いようです。このような実験の背景には下水道の整備が遅れているからとの指摘もありましたが、長期的な費用対効果を考えればこれ以上の下水道整備にも疑問があります。人間に例えれば上水道は動脈、下水道は静脈です。人間は自己再生機能により血管を維持管理しますが、血管の老朽化や内壁にコレステロール等が付着し脳卒中(脳梗塞や脳出血)や心筋梗塞になります。それでも人間は平均80年ほどで一生を終えますが、人工的に作った下水道網は未来永劫にわたって維持・管理しなければならず、自己再生もしませんから定期的に老朽管の取り換えという大手術も必要です。よって下水道に接続されている世帯においても、5つの取り組みの励行が下水管の維持や処理場の負担を減らすことに繋がるのです。なお、福山市の下水道事業債残高は1150億円にもなり、福山市全体の借金の約40%を占めています。
by kkochan-com | 2009-02-22 20:04
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