南海支隊戦友遺族会・東部ニューギニア慰霊団

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出版記念会終了後、その足で南海支隊戦友遺族会・東部ニューギニア慰霊団の一員としてパプアニューギニアに旅立ちました。安倍総理も私達と入れ違いで訪問し、戦没者の遺骨収容の促進に対する協力をオニール首相に要請しています。
さて、南海支隊は、福山41連隊+高知144連隊+高槻独立工兵15連隊の合同編成であり、標高4千メートル級の山が連なるオーエンスタンレー山脈を越えて、米豪連合軍の拠点・ポートモレスビー攻略を目指しました。
スタンレー山脈の玄関・ココダにて読み上げた追悼文をご紹介します。
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        福山歩兵第41連隊のご英霊の皆様へ

 過ぐる大東亜戦争、東部ニューギニア方面において散華されました英霊の大前に謹みて申し上げます。
思い起こせば、あなた方は支那事変勃発と同時に戦地に渡り、広島第5師団所属の精鋭として支那大陸は申すに及ばず、仏領印度支那、マレー半島、フィリピン群島に転戦し、常にその勇名を馳せて来られたのであります。
 
 大東亜戦争たけなわの昭和17年8月、連隊はミンダナオ島ダバオ郊外のダリヤオンにおいて南太平洋上に浮かぶサモア諸島への進攻に備え、鋭意戦力の増強に専念しておりましたところ、急遽ニューギニアにて作戦中の南海支隊への増援部隊として派遣を命じられ、長駆して8月21日にバサブアに上陸しました。
息つく間もなく標高三千メートルを超えるオーエンスタンレー山脈の峻嶮を踏破して、所在の敵・オーストラリア軍を撃破しつつポートモレスビーを指呼の間に望む地点まで進出したのでありますが、軍命令により反転して「ココダ」を経由し「ブナ」「ギルワ」「バサブア」地区に集結したのです。

 しかしながら、陸海空において絶対優勢なる敵の包囲下、ジャングル中の豪雨のもと、熾烈なる砲火を浴び、病と飢餓に鞭打ちながら、限りなき物量を誇る米豪連合軍の昼夜を分かたぬ猛攻に耐えたのであります。
 戦局は時すでに我が利にあらず、待望してやまなかった友軍の兵員・物資の補給はついに実現せず、連隊主力は昭和18年1月20日に撤退命令を受け、ギルワ中央陣地の敵重囲を突破し、1月29日に軍旗を奉じてクムシ河の河口に集結を完了したのであります。
 ニューギニアに上陸以来5ヵ月余にわたる長期間、南海特有の灼熱の太陽に焼かれ、毎日のごとく襲うスコールに全身余すところなく濡れそぼり、軍衣は破れ、軍靴は裂け、昼なお暗きジャングルに潜り濁流を渡り、千尋の谷を越え、あるいはスタンレー山頂の骨身を突きさす寒気にはるか祖国の厳寒をしのび、南冥の地にある身を疑う事もありました。

 気候風土の違いは戦場の常でありますが、来る日も来る日も一握りの米と一握りの粉味噌による食料、しかも途絶えがちなる食料には、さすが千軍萬馬の精鋭なる将兵の体力にも限りがあり、栄養失調による衰弱と猛威を振るうマラリア・デング熱・赤痢・熱帯性潰瘍は、攻撃して来る敵にも劣らぬ脅威でありました。
 一度でも患い負傷せる者は治療するに器具なく、一包の薬もなく、身体は病魔の跳梁に任すほかなく、治療回復の見込みのない絶望的な状況にありながら、なおかつ襲撃してくる優勢なる敵を迎撃して甚大な損害を与え、よく陣地を死守して軍の作戦に多大な貢献をしたのであります。

 この間における惨状はまさにこの世のものとは思われず、さながら地獄のごとき凄惨苛烈なる死闘が連日連夜にわたり繰り返されたのでありまして、到底私ごとき者の筆舌では言い表す事はできません。
 ひたすら日本の勝利と祖国の繁栄を念じつつ、生命の続く限り弾薬最後の一発まで撃ち尽くして遂に護国の神となりたまいし皆様のご苦労とご心中を拝察いたします時、万感胸に迫り断腸の思いは堪えません。

 私達は、はるか南の昼なお暗き密林に、あるいは白波寄せる海岸の椰子林に懐かしい故国をしのびつつ寂しく眠っておられる霊魂に思いを馳せると共に、ご遺族様のご心中を推察申し上げる時、一日も早く温かい肉親の許にご帰還いただく術はないものかと案じておりましたところ、ようやく政府主導による遺骨収容が開始される見込みとなりました。
 願わくは私たちの微哀を嘉せられ安らかに静まりまして、祖国日本の永遠の弥栄とご遺族様のご繁栄を護り給い、郷土・福山の将来をお導き給えと、恐懼再拝謹みて申し上げ、祭詞といたします。
      
         平成26年7月7日
         福山市議会議員 大田祐介

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 じつはこの追悼文は昭和45年4月19日に備後護国神社で開催された慰霊祭において、前垣壽三実行委員長が読み上げられたものです。とても私ごときに書ける文章ではありません。あれから40年以上経過しましたが、その内容はいささかも風化していないと感じ、代読させていただきました。
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by kkochan-com | 2014-07-08 12:45 | Trackback | Comments(0)
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