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福山東ロータリークラブで講演

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 今日は福山東ロータリークラブの例会にゲストとして招かれ、お話をさせていただく機会を得ました。
http://www.fukuyamaeast-rc.gr.jp/

テーマは「芦田川ワースト1の返上について」 です

 今日は市議会議員と言うより、自称「芦田川をきれいにする会・会長」として、1.ワースト1の原因、2.ワースト1の弊害、3.ワースト1の返上、の3点についてお話させていただきます。
 ところで皆さん、ワースト1の川の水はおいしいですか? 井戸がダメなら水道へ切り替え、水道がダメならミネラルウオーターを飲むようになった現状をおかしいと感じられませんか? しょうがないとあきらめていませんか?当たり前の事が当たり前でなくなった例として、日本では「安心・安全」もタダではなくなりました。これは、突き詰めれば教育の問題と言われていますが、水の問題も同様ではないでしょうか。

 さて芦田川は、中国地方の13本の1級河川でワースト1ですが、汚れの指標BODの平均値を見ますと、12位の吉井川が 1.1に対して、13位の芦田川は2.3と、圧倒的な差でワースト1です。日本でもワースト10に入る汚い川です。そのワースト1の原因ですが、降雨量が少なく川の流量が少ない割に水利用が多いのと、市民の生活排水が原因と言われており、天候と市民の責任のように言われていますが、私は行政・議員の責任も重大だと考えています。川を大切にする施策を怠ってきたわけです。
 なぜワースト1を返上しなければならないのかと言いますと、長期的に見て、川をないがしろにして発展した町はないのです。市長も「住んでみたいまち」を目指すと言われていますが、ワースト1の川のまちに住みたいと思う人がいるでしょうか? 

 川を守るまちづくりの例として、高知市民憲章を紹介してみましょう。前文には「澄み切った空 輝く太陽 広い海 緑の山々この美しい山河に、わたしたちの先人は自由民権の思想を開花させました それは近代日本のこころのふるさとでもあります」とあり、第1条は「1、鏡川を清潔なまちのシンボルにしましょう」と定められています。福山の市民憲章とは随分差を感じます。つまり川を綺麗にするには、「川を愛する人づくり」が必要であり、川を利用する機会を増やすことです。例として乗らなくなった自転車をいつも綺麗にしておく事は難しく、すぐ錆び付いてしまうと思います。同様に市民が利用しなくなった川は汚れて当然です。

 具体的には、子供の川遊び(魚を捕まえること)をする機会を増やしたいと考えていますが、安全な川遊びは「指導者」がいないと難しく、現に今年の夏は全国で水難事故が多発しました。それも子供に限らず大人まで、それほど日本中が水辺の遊びに不慣れになっています。
 私は小学校の水泳教室のコーチや、山野峡で川遊び体験、芦田川で川下りをしたりしています。川に連れて行くと、子供たちは本当に喜びますね。よくうちの子はゲームばっかりして困ると言いますけど、ちゃんと自然の中で遊べる環境を作ってあげれば、ゲームなんて見向きもしません。

 さて、ワースト1を返上する方法についてですが、下水道を伸ばしさえすれば川が綺麗になるわけではありません。下水道敷設・老朽管の敷設替えにおいて借りた莫大な企業債の利息や、下水道が伸びるほど川の水は減りますし、海に放流する下水処理水も十分に綺麗とは言えないなど、多くの問題点があります。
 河口堰の功罪についても考えなければなりません。自然環境を犠牲にて、経済成長を取ったわけですが、自然資本経済の観点で河口堰の費用対効果を検討する必要があります。汽水域の消滅による自然浄化作用の減衰も無視できません。河口堰は開放できないのかと言えば、代替水源が無いので難しいと言われます。しかし、私は膜処理技術を持つ旭化成とタイアップし、下水処理水を工業用水に転用する膜処理のコスト計算を行っています。世界の水不足の国が膜処理により水のリサイクルに取り組んでいますので、期待できると思います。

 最後に芦田川浄化に向けて「基金」を創設したいと考えています。広島市民球場の「たる募金」に1億2千万円集まった例を参考に、「芦田川ワースト1返上基金」はいかがでしょうか?
by kkochan-com | 2007-10-10 16:55
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