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第7回全国市議会議長会研究フォーラムin松山

<初日>
 全国より約3,000人の市議会議員が参集し、会場の「ひめぎんホール」は満席であった。最初に前総務大臣の片山善博氏が「地方自治の課題と議会のミッション」と題して講演をされた。片山氏の講演の要旨は、「とかくこの手の会は『地方分権・議会改革がどうあるべきか』という話になりやすいが、地方自治は遅々として進んでおり、議会改革も一定の成果を挙げている。そしてその結果、自治体や議会の持つ裁量権は大幅に拡大した。特に義務教育における自治体の教育委員会の責任は大きい。教育委員長は首長が選任し、議会が選任同意している以上、教育問題の最終責任者は議会である。その事がどれだけ意識されているのか?」という問題提起があった。本市においても9月議会で新たな教育委員長・教育委員が選任されたが、果たして適任の方なのか吟味が十分になされたのか、議会は市長提案を丸呑みしていないかという懸念が生じた。片山氏は、教育委員は学校の経営者であり名誉職ではないとし、その職責の重大さを自覚させることの必要性と、その役割は議会であると指摘された。その通りであり、議会として教育委員の服務内容のチェックは重要と感じた。

 次にパネルディスカッション「地方議会における政策形成の在り方について」が行われた。冒頭、コーディネーターより、議会は執行部とともに「行政」を行うのではなく、政策の設計や決定を行う「政治」をしてほしいという問題提起があった。それは2000年の機関委任事務制度全廃により、地方議会に政策立案者としての役割が求められるようになった。にもかかわらず、未だに旧態依然とした地方議会が多いという苦言が多くのパネリストから述べられた。例として首長提案の議案の否決や修正をしない、議会からの政策条例の提案がない、議案に対する議員個人の賛否を公表していない、という3ない議会が多いという指摘もあった。議員からすれば、それだけが議会の役割・仕事ではないという不満が会場全体より発せられたが、いかに自己弁護しようとも投票率は年々低下し、議長の名前も知らない住民が増える中、いかにして議会が生まれ変わり、住民の支持を取り付けるかということを真剣に考える必要があると感じた。結論としては、議会は地方自治の主役にはなれないかもしれないが、地方自治の舞台つくりや、監修・プロデューサーとしての役割が期待されると感じた。
<2日目>
 午前中は課題討議「大震災における議会の役割」が行われ、南相馬市・名取市・陸前高田市の議長による報告がなされた。各議長より、議員や議会事務局職員にも犠牲が出る中、避難所の代表者等を兼ねながら震災後の復興計画立案や予算審査等の苦労が語られた。しかし、現実問題として復興における議会に対する評価は低い。評価が高いのは友人・知人。NPO等ボランティア、都道府県と市町村、警察・消防・自衛隊である。では、議会の災害発生時の役割は何かというと、議員自らが対策本部に入るとの意見も出たが、指揮命令系統を乱す可能性も高い。結局のところ、議員自らの持つネットワークなり人脈を駆使して、居住地域の代表を務めることが現実的と感じた。

 午後は松山市の隣町である東温市を視察した。ここは本市に例えれば駅家町に相当する地域であり、20年前は田園地帯であったのが、高速道路やバイパスの開通に伴い、松山市のベッドタウンとして急速に発展した地域であった。産直市やアウトレットモール、スーパー銭湯、劇場(坊ちゃん劇場)がセットになった広大な商業施設が建設されていたが、集客には苦労している様子であり、様々な振興策が取られていた。鍵を握るのは劇場であり、松山という歴史と文化の色濃いまちの特色を生かしたテーマによる公演を続けている。商業施設と劇場が集客の相乗効果を果たすことができるか、今後とも注目したい。
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by kkochan-com | 2012-10-13 20:53 | Trackback | Comments(0)