松江市・行政視察

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先日、市議会「明政会」の視察で宍道湖の湖畔にある「日本シジミ研究所」を訪問しました。
所長の中村幹雄さんは元島根県の水産試験場の職員でありながら県の進める中海淡水化に反対した方です。海水と淡水が混ざり合う汽水域は、生物生産が高く、盛んな漁業が行える環境であることを認識されたがゆえです。しかし一方で、汽水域は環境変動が激しく、人の手による影響を大きく受ける脆い環境でもあることも認識されています。その最たるものが河口堰による淡水化であり、堰の完成と共に芦田川のシジミは全滅しました。以前にも紹介しましたが、シジミの水質浄化作用は素晴らしく、宍道湖の水全量を3日でろ過する計算になることや、宍道湖に流入する生活排水中のリンや窒素を栄養分として体内に取り込むことにより湖の富栄養化を防ぎ、さらにそのシジミは漁獲により皆さんの食卓に並ぶという好循環が形成されています。
また、中村所長より面白い話を伺いました。シジミは汽水域でしか育たないのではなく、産卵・受精の際には汽水の環境が必要だが、その後は淡水でも育つそうです。秋田県の八郎潟においても一時的に海水が流入してシジミが大発生した例があるそうです。芦田川も短期間でも河口堰を開放して海水を入れればシジミが再生し、水質浄化に寄与する可能性があるということです。
水揚げされたシジミは松江市による観光振興策の一環として作られた「宍道湖しじみ館」で販売されており、売上も上々だそうです。国産シジミの45%は宍道湖産であり、単価もキロ500円程度の高値で取引されていますし、健康食品としても注目を集め、シジミ漁師さんの青年部が設立されるなど意外にもシジミ漁の先行きは明るいと言えます。日本シジミ研究所のホームページにもシジミの美味しい食べ方やインターネット販売もありますので、ぜひご覧下さい。
http://sijimi-lab.jp/index.php

ところで、120年前の松江に滞在し日本文化を世界に紹介したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)もシジミを食べ、水の都・松江を絶賛されています。ハーンは1894年に「極東の将来」と題して講演していますが、他国と比較して日本の将来を憂い次のように述べています。「日本の場合には、危険性があると考える。古来からの、簡素な、健全な、自然な、節度ある、誠実な生活方法を捨て去る危険性がある。私は日本がその質素さを保ち続ける間は強いが、もし舶来の贅沢(ぜいたく)志向を取り入れるとすれば衰退して行くと考える。」ひ孫の小泉凡さんに小泉八雲記念館を案内してもらいながら、ハーンの言う古き良き日本を取り戻す必要性を痛感しました。
http://www.matsue-tourism.or.jp/yakumo/yakumo_k.htm
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by kkochan-com | 2010-02-19 12:22
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